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Weibo(微博/ウェイボー)とは? 最新情報・基本情報・公式アカウントの活用方法すべて教えます!

中国版Twitterと呼ばれるWeibo(ウェイボー)。今や「新浪微博」というsina社のサービスを指す言葉となっていますが、もともとWeiboとは中国語での「微博」のピンイン表記であり、「微博」は「マイクロブログ」つまりオープンなプラットフォームに投稿する短文を意味する言葉でした。

中国でも2000年代半ば以降、Twitterのように短文を投稿する形式のSNSが大手インターネット企業によって開発、運営されてきました。かつてはテンセントやネットイースやSohuなどそれぞれのブランド名を冠したマイクロブログ(Weibo)が存在していたのです。

しかし、多くの企業によるWeiboはすでにサービスを終了しているか、ほとんど存在感を失っています。2018年現在Weiboの名前で人々が存在を認識しているのは、2009年8月にsina社が運営を開始した「新浪微博」です。現在、そのユーザー数は7億人に上ります。

本編ではWeibo(微博/ウェイボー)と呼ばれる中国のSNS新浪微博https://www.weibo.com/login)についてまとめます。

※画像は百度百科より

■中国におけるWeiboの存在感 ~三級都市、四級都市へも確実に拡大、トップフォロワー数は1億に迫る~

新浪微博のデータセンターによる最新のユーザーデータ「2017微博用户发展报告」によれば、2017年第3四半期のMAUは3.76億ユーザー(前年同期比27%増)、うち92%がモバイルでのユーザーとなっています。

DAUは1.65億ユーザーであり、こちらも前年同期比で25%増となっています。老舗のSNSプラットフォームながら、ユーザーの支持を失うことなく存在し続けていることがわかります。

ユーザーは30歳以下が8割を占め、18歳未満15.7%、18-22歳27.6%、23-30歳28.6%です。男女比では男性が56.3%とわずかに女性を上回っています。一方で、若い女性に支持されている「Weiboストーリー」の機能をローンチするなど、ユーザー属性が極端に偏らないようなサービス設計を試みていることがわかります(Instagramのストーリー同様、一定の時間だけ動画が公開される機能)

2017年の特徴として、三級都市、四級都市のユーザーが双方合わせて50%を超えたことが挙げられます。中国全土に影響力を広めつつあると言えます。

また2017年のフォロワー数トップは9,686万フォロワーを有する谢娜(シエ・ナー/Nana。歌手、俳優)となっており、フォロワー数世界一としてギネス認定されています。

参考:
http://data.weibo.com/report/reportDetail?id=404
http://baijiahao.baidu.com/s?id=1588759105817855923&wfr=spider&for=pc

■Weiboの利用シーン ~情報収集がメイン、多数対多数の文化~

ユーザーがWeiboを利用する動機は何でしょうか?

2017年のユーザー報告によれば、ユーザーの関心領域は「芸能人」「タレント」「車」「アニメ・漫画」「映画」「グルメ」「ファッション」「文学」「スポーツ」「メイク」「ゲーム」、また感動といった要素も含まれています。

Weiboもツイッターと同じく、関心のあるユーザー(アカウント)をファンがフォローします。フォローしたアカウントの投稿は、自身のタイムラインに流れるようになります。

「ホットトピック」からの表示や能動的に行うプラットフォーム内の検索、あるいはすでにフォローしているアカウントがシェアを行った場合や、広告配信(後程詳述)により、フォローしていないアカウントの投稿であっても投稿を目にする機会があります。

▲アプリ版Weiboのホットトピックス。フォローしている以外のアカウントの発信であっても、話題となっている投稿が表示される。上部で「following」を選択すれば自分がフォローするアカウントの発信のみ並ぶウォールが表示される。

上記の関心領域からは、ユーザーはこのSNSをインフルエンサーの発言をチェックしたり、趣味についての情報収集のため検索したりといった形で活用していることが予測できます。

新浪の日本支社による資料では、Weiboの利用用途(複数回答)についての調査結果が掲載されています。回答の上位3つは以下のようになっています。

  1. 最新のニュースをチェック 72.4%
  2. 興味のあるコンテンツをチェック 65.5%
  3. 興味のある情報の検索 59.7%

WeChatとの違いは? Weiboは落ち目? ~不特定多数とのコミュニケーションが基本のプラットフォーム、拡散性に優位~

情報発信をするという観点から言えば、Weiboは面識のない大衆を相手に発信するという点はやはり非常にTwitterに似ていると言えるのではないでしょうか。ユーザーは、リアルには面識のないアカウントであっても、投稿内容を見て気に入ればフォローします。

一方で、メッセージングアプリとしてゆるぎない地位を確立しているテンセントの「WeChat」は、デバイスに登録された電話番号に基づいて他のアカウントとつながったり、IDを教えてもらったうえで連絡先を登録することができます。アカウントの承認なく一方的にフォローできるWeiboとはこの点が大きな違いの一つです。そのためWeChatは1対1や1対多数のコミュニケーションが前提となります。

またWeiboはTwitterのようにログインせずにアカウントの発言が閲覧できたり、フォローしていないアカウントの投稿も検索、閲覧、コメント、リツイートできるという面で、より拡散性に優れていると言えます。(WeChatは、連絡先を登録していない個人の投稿を検索することはできません。)

WeChatの台頭で一時は「Weiboは死んだ」とまで言われることもありましたが、今は広告収益も過去最高を更新し、着実にユーザーを拡大しています。日本でも、facebook、Twitter、InstagramといったSNSが、インターネットユーザーの中に存在する異なる指向や関心領域に応じて共存しています。同様に中国でも、ユーザーの目的に応じてWeibo、WeChatの使い分けが進んでいるということでしょう。

マーケティング的観点から言えば、WeiboとWeChatでは少し異なったスタイルでのコミュニケーションが効力を発揮します。Weiboでの情報発信においては、不特定多数を相手にしているという前提でのユーザーとのコミュニケーションの作法が必要です。SNS上の情報発信においてはそれぞれのテイスト、SNSが醸成している文化に対する理解が重要となってきます。

■Weibo公式アカウントは「青」と「オレンジ」のVで認証 開設には中国進出パートナーが便利

他のSNSプラットフォームと同じく、Weiboには公式アカウントが存在します。

公式アカウントはアイコンに「V」のマークが冠され、新浪社の基準をクリアした証である「V」の認証マークはアカウントと情報の信頼性を高めます。

また「V」のマークには「青色」と「オレンジ色」があり、色によりカテゴリが識別できるようになっています。それぞれ複数の下位分類があります。「企業」や「公的機関」「媒体」の公式認証は「自メディア」や「達人」と呼ばれるインフルエンサーなどはオレンジとなります。オレンジ色の認証アカウントのうち、月間閲覧数が1000万超のものは赤字に黄色のVマークに変更となります。

新浪微博より

認証はオンラインで申請が可能であり、FAQも公式サイトから参照が可能になっています。すでに実績のある組織と共にすすめていくことでリスクヘッジをはかることも有用でしょう。

▼WeChat公式アカウントの開設についてはこちらにて解説しています(クロスシー公式ブログ)

【WeChat】公式アカウントとは? 日本企業が開設する方法とは?

日本法人のWeChat公式アカウント開設・認証における直接手続き解禁を受け、優待価格で運用支援サービスを提供 ~日本企業に手数料なしの道ひらける~

■Weibo公式アカウントのプロモーション 広告配信とKOLによる情報拡散

今もユーザーを拡大し続け、若者への求心力も高いWeiboを使ったプロモーションについて見ていきましょう。

・基本設定と利用方法

Weibo公式アカウントのトップページ(PC版)にはプロフィールに加えて、背景画像固定のPR動画を設定することが可能です。またスマホ版は背景画像のほか、商品紹介・商品の特徴・豆知識のメニューを画面下部に設定可能です。

投稿にはハッシュタグを添付できます。話題となっているハッシュタグを利用することで、検索流入を増加させたり、潜在顧客にアプローチすることが可能となります。

また他のユーザーへ自分の投稿について通知を送る「メンション」の機能、他者の投稿をシェアする「転送」や、「コメント」を使ったコミュニケーションが行われています。

・Weiboでのプロモーション(広告)

Weiboでは以下3パターンの広告が出稿可能となっています。

  1. インフィード広告
  2. リスティング広告
  3. ディスプレイ広告

インフィード広告では、ユーザーのWeiboタイムラインに広告コンテンツを配信します。Weiboはユーザーの属性データを有しているため、性別・年齢・地域・趣味など細かいセグメントが可能で、狙った属性の層に向けて広告の配信が可能です。広告は動画・画像・アプリをテキストと組み合わせたコンテンツとなります。ターゲットのセグメント設定には、タグによる設定、あるいはターゲット層が重複すると思われる他社アカウントフォロワーに配信といった形が可能です。

リスティング広告はWeibo内の検索機能を利用し、ユーザーが検索時使用するキーワードに連動させ、検索結果ページの上部に広告を表示するものです。

またディスプレイ広告には、「おすすめ動画」の広告枠と、Weibo起動時の画面のポップアップ広告枠の二種類があります。おすすめ動画はユーザーが能動的に視聴した動画の後に放映されます。ポップアップ広告ではランディングページの設定も可能で、モバイル端末のアプリ起動時のページジャックの場合1.5億人へのアプローチが可能との計算もあります。ディスプレイ広告も、インフィード広告同様、それぞれセグメントしたターゲットに向けて配信ができます。

・Weiboでのプロモーション(KOL)

Weiboでは、KOLによるプロモーションも行われています。

  • KOL自身のアカウントで商品を紹介するケース(インフルエンサー広告)
  • 公式アカウントが抽選でプレゼントを贈るキャンペーンを企画し、そのキャンペーンについてKOLが情報拡散するケース

後者の形式はWeiboではよく見られるパターンです。抽選に参加するために「アカウントのフォロー」や「投稿のシェア」「自分の友人にメンションをつけて紹介する」といった条件を設定し、コミュニケーションを促進します。参加者にもメリットがあり、ユーザーに喜ばれながら広告主も潜在顧客にリーチできるWin-Winの形式といえるでしょう。

■まとめ ~2018年も中国人とのコミュニケーションをチャネルであり続けるWeibo~

サービスのブラッシュアップも行い、確実にユーザーを拡大しているWeibo。WeChatとの性質の違いや情報量の多さから、今後も中国SNSのプラットフォームとしてその地位を保持していくと考えられます。

こういったプラットフォームに公式アカウントを保有することは、先に述べたように中国市場における権威づけに有効です。ユーザーのWeibo利用シーンや多様な広告形態を理解したうえで公式アカウントを運用することは、訪日中国人や中国人とのコミュニケーションを円滑にしていくはずです。

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