国慶節の旅行先ランキング、今年も日本が1位!旅行者は8億人・Ctrip利用者の60%が海外へ!日本が不動の人気を得た理由とは?訪日ラボの弊社連載第39回が公開
10月1日からの中国大型連休「国慶節」について最新の傾向と、中国人旅行者にとっての「日本旅行」の魅力を、旅行記サイトMafengwoのコンテンツから、タイ旅行と比較して分析しました。
国慶節は中華人民共和国の建国を祝う日で、特に毎5周年、毎10周年には天安門広場での軍隊によるパレードを執り行い、 国威発揚の場ともなっています。
今年は建国70周年の節目にあたり、盛大なパレードが行われるだけでなく、国民の関心も高かったと見られます。WeChatのモーメンツ(タイムライン)にはパレードの様子をたたえる投稿が散見されました。
ただし実際にこうしたパレードを見に行くことは多くなく、テレビやネットで観賞するのが一般的です。また国慶節期間は春節と並ぶ大型連休ということで、中国国内、国外へ足を運ぶ人が多いのも事実です。
■2019年国慶節の旅行者数、なんと8億人!Ctrip予約者の60%が海外旅行へ
Ctrip8月末に発表したレポートによれば、国慶節中の中国人旅行者の総数は8億人に達すると報告されています。また同サイトで旅行の予約を入れている人のうち60%が海外旅行を予定していることも明らかになっています。
また別のデータでは、旅行者の31%が80後(30代)、22%が90後(20代)であることも伝えられています。中国人の基本的な旅行スタイルである「親子旅」はまだまだメジャーで、旅行者の約28%が子連れの旅行と見られています。
行先は?
中国人旅行者は、海外旅行ではまず「近距離」「遠距離」という観点から目的地をグループ分けして行先を検討する傾向にあり、遠距離旅行ではロシア、フランス、スイス、イタリア、イギリスなどが人気です。歴史があり、文化資産が残されている場所や、非現実的ともいえる絶景が撮影できたり、世界一の豪華さを体験できたりする場所が目的となっているようです。
近距離ではタイ、日本、インドネシア、シンガポール、ベトナムが人気となっています。今回の国慶節期間では、日本が海外旅行先で人気1位になったとのデータも出ています 。
■なぜ日本はタイを上回り人気目的地になれたか?「コト消費」熱の実際
昨年は台風の影響もありたいが最も人気でしたが、今年は日本が人気1位に躍り出ました。
「旅行記」サイトのMafengwoでタイの観光情報を見てみると、仏教の寺院はじめ、ビーチリゾートや活気あふれるマーケットの情報が並びます。
一方の日本は、南北に広がる列島にそれぞれ異なる自然環境や文化財が存在しています。
また銀座、秋葉原、新宿といった一大ショッピングエリアも中国人観光客にとって大きな魅力です。ショッピングについては、百貨店のみならず、京都、大阪、札幌各地の商店街や、福岡の地下街といった商業施設も紹介されています。こうした庶民的な買い物スポット情報のニーズの高まりも感じられます。
食事についても、食材そのものの味を生かした寿司や焼き肉といった料理へのき関心がさらに高まっているようで。こうした日本文化の多様性や充実したコンテンツが、中国人の海外旅行市場において、タイと比べて優位性を発揮できているのかもしれません。
「訪日ラボ」の連載第39回でも掲載しています。こちらもぜひご一読ください。
国慶節の旅行先ランキング、今年も日本が1位!旅行者は8億人・Ctrip利用者の60%が海外へ!日本が不動の人気を得た理由とは?