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拼多多(ピンドゥオドゥオ)のユーザー数が4億人となった理由とは/新興中国ECの 「タオバオ」「京東ジンドン」との差別化ポイントは 訪日ラボの弊社連載第19回

インバウンドニュースサイト「訪日ラボ」でのクロスシー連載第19回目が公開されました。

中国での消費者のショッピングのチャネルといえば「EC」ですが、日本旅行から帰国したあとの日本ファンへの訴求が可能なだけではありません。中国には、まだ訪日経験はないものの日本ファンであるという中国人はたくさんいます。今回は「EC」に焦点を当て、越境ECとインバウンド需要の関係について考察しました。

  • 老舗ECプラットフォーム「タオバオ」「Tmall(天猫)」「京東(JD.com)」

まずは中国の主要ECプラットフォームを簡単にご紹介します。中国ではこの数年で実現したスマホやモバイルペイメントの普及と発展が、ECの利用者の増加をもたらしてきました。

こういった中、主要ECプラットフォームとして中国全土に普及するのがアリババの「タオバオ」「Tmall(天猫)」そして京東(中国名:ジンドン)が運営する「京東(JD.com)」です。

アリババはニューヨーク証券取引所に上場する企業で、ユーザー数5億のECサービス「タオバオ」を運営しています。2012年には、「タオバオ」のうちBtoCの形態をとる「タオバオ商城」を「Tmall(天猫)」に改称しました。

2014年2月には、中国国外の製品を購入できる「越境EC」のプラットフォーム「天猫国際」を正式にスタート。これまでも海外製品はタオバオやTmallでも店舗によっては取扱いがありましたが、中には個人が旅行時やその他の経路から仕入れるものも多くありました。このプラットフォームにより、「正規品の購入チャネル」という新たな価値を消費者に提供することに成功します。

また一方の「京東」では、2017年末に発表したアクティブユーザー数は約3億人となっています。

  • 注目の新興ECサービス「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」

実は中国では、タオバオと京東を除き、2010年以前に創業したECサービスは生き残っていません。2010年以降に創業したサービスの今後の生き残りに注目が集まります。

「拼多多」は2015年9月にスタートしたECで「グル―ポン」的な共同購入による値下げ可能なシステムが特徴です。ユーザー数はサービス開始の1年で1億人超、創業4年目となる現在は4億人に達し、タオバオの5億ユーザーとの距離を縮めています。

▲ピンドゥオドゥオのロゴ

▲ピンドゥオドゥオアプリ起動画面

拼多多(ピンドゥオドゥオ)がユーザーの急速な拡大に成功した理由は、中国の中間所得層以下の消費者の取り込みに成功したことにあります。

中国では高級なスマホを手にし、日本はじめとする海外旅行を楽しみ、越境ECなどを利用して生活の細部にわたり上質な製品を利用する人々が増えていますが、一方で、これらを手の届かないアイテムと感じている人々もまだ存在します。彼らは「三級都市」「四級都市」と呼ばれる経済規模の地域に住んでおり、拼多多(ピンドゥオドゥオ)はこういった人々の消費スタイルに合致する商品の販売に成功したのがでした。

※中国では経済規模、政治的影響力の大きさ等を指標に都市を分類し、一級都市と呼ばれる北京や上海、新一級都市と呼ばれる杭州、二級都市と呼ばれるアモイや長春などが存在する。「三級都市」「四級都市」はこの二級都市よりさらに一つ、二つ下のランク。

現在まだ日本旅行をする層は多くないと考えられる三級都市、四級都市の住民に対し、この新たなチャンネルを用いて日本旅行のモチベーションを高めていくことは決して非現実的な話ではないでしょう。経済成長の続く中国市場において、この最新のECサービスの動向には今後も注視していきたいところです。

連載第19回はこちらからご覧いただけます。本文もぜひご一読ください。

新興中国EC「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」のユーザー数が4億人となった理由とは/中国の2大EC「タオバオ」「京東ジンドン」との違いから探る

次回訪日ラボ連載は10月29日(月)に更新予定です。どうぞご期待ください。

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