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盒馬鮮生で起こるネットとリアルの融合~生鮮食品も扱う小売り現場の転換とは~

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2018年も新たなサービスで世界を圧倒していく中国。今注目されているのが「盒馬鮮生」と名付けられたスーパーです。「BAT」と呼ばれる中国巨大IT企業の「A」であるアリババが、新たに力を入れているのが生鮮品。本編では食品を扱う「盒馬鮮生」の実際の北京の店舗を紹介します。

ちなみに「盒馬鮮生」は「天猫」「莱鳥」「アントフィナンシャル」に次ぐ「アリババ動物園のメンバー」といわれています。(※莱鳥はアリババグループのロジスティクス企業)。「盒馬」の音は「河馬」つまりカバに通じ、耳にはかわいらしい存在のように聞こえますが、その実際は最新のテクノロジーを導入し、従来中国のスーパーになかった「安心安全」を備えたスピード感のあるサービスです。

■ジャック・マーが提唱する「ニューリテール」を実現する盒馬鮮生

アリババといえばECのイメージを抱く方も多いかもしれません。BtoCのECプラットフォームであるTmall(中国名;天猫)は取引額で中国一位となっており、「独身の日」セールは日本でもかなり有名です。

そのアリババの創業者であるジャック・マーが「ニューリテール」を提唱したのが一昨年の2016年。これはオンラインとオフラインを融合する新たな消費形態を意味します。

これを体現する店舗が「盒馬鮮生」です。

hemaxianshengのフルーツの陳列

実は、盒馬鮮生が注目される以前には、テンセントの提携する京東集団による生鮮食品の配送サービスが存在しました。その名も「京東到家」。「速く」届くのですが、実際のところ食材の鮮度が特別高いというわけでもなく、利用者の拡大にも苦心していたようです。

盒馬鮮生は京東到家が実現できなかった「新鮮さ」「配送スピード」を改善、実現し、ニューリテールの主戦場を築き上げています。同店の特徴3点について順に詳細に見ていきます。

  1. オンライン決済
  2. 新鮮さ
  3. 配送スピード

1.アプリと店頭がシームレスに 支払いはアリペイで

「盒馬鮮生」は生活消費財・生鮮食品を扱うスーパーであり、レストランです。商品は店頭でも、アプリでも購入でき、支払いにはすべてアリババグループが提供する「アリペイ」が用いられます。

レジはすべてセルフで行い、レジ打ちのための従業員はいません。

hemaxianshengのレジ

アリペイの使用により、ビッグデータから社会的な信用度を数字で算出する「芝麻信用」のスコアも蓄積されていきます。ユーザーはその場の便利さだけでなく、その後につながる長期的な利便性を獲得していくことができます。

2.新鮮さと安心感

盒馬鮮生の店頭には海鮮、果物、乳製品が並んでいますが、従来のスーパーとの最大の違いは、先に述べたように「新鮮さ」です。海鮮は生けすの中で生きた状態で陳列されており、果物はその場で気になる商品を試食し購入を検討できます。

海鮮はその場の調理スペースで加工したものを、飲食スペースで楽しむこともできます。調理過程が目に見えるので、不信感は一切ありません。

hemaxianshengの生け簀

このように、盒馬鮮生はこれまで中国の現地スーパーでは手に入らなかった「安心」「安全」を消費者に届けることに成功しています。複数の食材がセットになった商品もあり、購入者がより手軽に満足度の高い購入体験ができるようなサービスが用意されています。

3.天井をめぐる商品が3キロ圏内30分を実現する

盒馬鮮生では、インターネット上で注文後、3キロ圏内に30分以内で品物を届ける配送サービスが実現しています。

速さの秘密は天井に張り巡らされたコンベア。配送の注文が入った商品はこれにつるされて配達員まで届けられ、さらに購入者のもとに運ばれます。

■まとめ

「ニューリテール」が、単なる配送スピードの上がった小売りのオムニチャネルでない理由は、「購入者」「品物」「購入場所」の関係の最適化という点にあります。

先に述べたように、盒馬鮮生での商品購入では支払いにアリペイが必要であり、またアプリから商品を検索することも可能です。これはつまり消費者の行動履歴・購買履歴が蓄積されることを意味します。自前の第三者決済に加え、スマート物流網、自動化の技術も持つアリババです。商品のレコメンドから配送まで一気通貫に「最適化された」サービスが提供されるようになるでしょう。

初期には配達された品物の品質が万全でないといった事象もあったようですが、IT企業ならではのPDCAサイクルのまわし方で現在は改善されています。ジャック・マーの提唱する「ニューリテール」が着々と実現しつつあります。中国の消費は生鮮食品分野で、また一段上昇することになりそうです。

中国でインターネットビジネスをはじめるには専門知識が必要です。

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調べる前に、専門家にご相談ください。

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