アプリが不要に!? WeChatが便利な新機能をリリース準備中!
■WeChatに第4のアカウントが登場!?
WeChatのアカウントの種類はこれまで、サービスアカウント・定期購読アカウント・企業アカウントの3種類でした。今回ここに新たにアカウントが追加されることになりました。WeChatの生みの親 張小龍が「アプリアカウント」のリリースを宣言したのが今年の1月。いよいよその内部テストが始まっています。そして、この「アプリアカウント」が、アプリ市場に大きな変革をもたらすとも言われているのです。その特性や展望について紹介していきます。
■アプリアカウントとは?
アプリアカウントは、WeChat内の「App Store」に近いイメージと言われています。現在、WeChatのウォレット内には、既に「大衆点評」、「滴滴打车」、「京東商城」等の機能が含まれています。ユーザーが新しいアプリアカウントをフォローすることで、ここに様々な機能が追加されていくことになるというものです。
その入口としては、WeChat内で検索をした際にヒットしたり、連絡先ページやフッターメニュー内に表示されたりするというのがメインになるようです。既存のアカウントのように、情報を配信してフォロワーを集めるという形にはならないというのが業界内での見方です。
■そのメリットって?
ユーザー側からすると、アプリダウンロードの必要がなくなり、アカウントフォローだけで気軽にサービス利用が可能となります。携帯を紛失したり、機種変更したりする際にも、アプリを再インストールする必要もなく、WeChatにログインするだけで良くなります。また、アプリのダウンロードによって、スマホのメモリーを圧迫することもなくなります。
アプリ開発者側から見ても、開発やプロモーションの費用が削減できることになります。通常中国でアプリビジネスを行う際には莫大なコストがかかりますが、それらを大幅に軽減できるようになります。
■今後の展望
WeChat内にアプリ機能を取り込んでいく「アプリアカウント」。百度や捜狐も類似のサービスを展開していますが、どこもまだ成功しているとは言えません。中国で使用頻度の最も高いアプリWeChatがこの領域に挑むことで、アプリ市場を大きく変えていけるか注目が集まります。買い物から、タクシー代、公共料金の支払いにも使われるなど、既に生活インフラとなりつつWeChat。アプリアカウントの搭載によって、起点アプリとしてのWeChatの存在感はますます高くなると考えられます。