訪日ラボの弊社連載第22回が公開されました! 中国SNSを活用するなら必ず知っておくべき新トレンド「MCN」(マルチチャンネルネットワーク)の市場規模と役割を解説
インバウンドニュースサイト「訪日ラボ」でのクロスシー連載第22回目が公開されました。
今回は、多様なプラットフォームを舞台に活躍するインフルエンサー(KOL=KeyOpinionLeader)を束ねる、中国の「MCN」(マルチチャンネルネットワーク)について整理しました。
MCNの市場動向、主流派やはり「ショートムービー」
調査会社「易観」が今年2018年1月に『2017年中国短视频MCN行业发展白皮书』(2017年中国ショートムービーMCN業界発展白書)を発表しました。これによれば中国のMCN組織の総数は2017年で2,300社、本年予測は4,500社、2019年には6,800社となるそうです。
また現在、Weiboで確認できるMCNは2,000社を超えているといいますが、この2,000社に所属するIPの合計は4万6,000件です。この数字からは、MCN1社あたりの所属IPの数は、約20件ということになります。
上述のレポートでは、MCNの中でも特にショートムービーに関連した組織の増加が顕著だというデータが紹介されています。ショートムービー関連のMCN組織の数は、2017年と2018年の2年間において、MCN全体の70%前後を占めています。さらには、ショートムービー分野のMCN組織に対する融資だけで、すでに28億元(約476億円)を超える金額が動いています。
※複数のプラットフォームにまたがりコンテンツを展開するユーザーの、それぞれのアカウントを総称して「IP」(知的財産)といいます
インフルエンサー(KOL)活躍の舞台となるプラットフォームは? MCNの役割とは?
中国のネットユーザーは現在約8億人で、彼らがネットに求めるコンテンツは多種多様です。ショートムービーはユーザーを拡大してはいますが、中国ではそれと同時に、中国版TwitterであるWeibo、ECサイトのタオバオやRED(小紅書)、ACG(アニメ、漫画、ゲーム)ファンの集まるbilibili、またライブ動画など、それぞれのインターネットサービスを好むユーザーが相当数存在します。そして、こういった趣味嗜好により細分化したネットユーザーに支持されている、様々な領域別のインフルエンサーが存在しているのです。
MCN組織もそれぞれが得意とする分野や、インターネットサービスに特徴があります。こうした強みを生かして、MCNは所属IPのコンテンツがより多くのユーザーに楽しまれるよう、彼らの活動をサポートしているのです。
今後も個人の表現空間として、情報発信の場として、また公的機関の情報発信の場として、ますます多くの中国人インターネットユーザーがWeibo始めとしたSNSを利用していくことでしょう。ネットユーザーとのコミュニケーションにおいては、今後もコンテンツの質が重要なポイントとなります。MCN組織がクリエイターに果たす貢献は小さくないことから、今後もMCNの重要度は増していくと考えられます。今後、中国市場への展開にあたっては、MCNの存在も意識していくべきでしょう。
連載第22回はこちらからご覧いただけます。本文もぜひご一読ください。
KOL・IP・MCNの意味がわからなかったら要チェック!中国SNSを活用するなら必ず知っておくべき新トレンド「MCN」(マルチチャンネルネットワーク)の市場規模と役割を解説
次回訪日ラボ連載は12月10日(月)に更新予定です。どうぞご期待ください。