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中国の新型コロナ対策「リモートワーク」「リモート授業」現場では钉钉(Ding Talk)に存在感:訪日ラボの弊社連載第41回が公開

新型コロナウイルスが世界中で流行しています。1月末から深刻な被害状況が伝えられてきた中国・湖北省の武漢市ですが、今週4月8日に都市封鎖が解除されました。

武漢以外の中国各地でも、感染拡大を受けて、外出自粛の動きが見られました。それに伴い、企業のリモートワークや、小中学校のリモート授業も開始されました。

今回は、こうした動きを支えたオンラインサービス、アプリについて紹介します。

リモート勤務を支えた、アリババの 钉钉(Ding Talk)

中国語で リモート勤務は「在线办公(在線辦公)」「远程办公(遠程辦公)」といいます。

中国では外資系のインターネットサービスに対し、 国内からのアクセスが制限されている場合が少なくありません。SNSや検索エンジンも独自のサービスが普及しており、オフィス向けのオンラインツールでも同様の傾向があります。

日本で多く利用されている SlackやGSuiteではなく、 アリババの「钉钉(釘釘/Ding Talk)」がマーケットシェアの大部分を占めています。またオンライン会議の際にはZoomも利用されています。

Ding Talkは2014年末にテスト版をリリースしています。ユーザー数は 2019年6月末で2億、組織ユーザーは1,000万に達します。中国ITの二大巨頭、テンセントも「WeChat企業版」も2016年にスタートしていましたが、ユーザー数は2019年末の発表で6,000万となっています。

今回の新型コロナウイルス流行を受け在宅勤務の必要性が高まり、これもDing Talkの普及を一層後押ししました。2月5日のアプリストアランキング(無料、iOS)ではDing Talkが初めてWeChatを抜き首位となっています。

▲無料アプリランキングでDing Talkが首位に

リモート授業は「WeChat公式アカウント」や「Ding Talk」

中国の新年といえば春節で、日本のように12月末~1月を新年として祝う風習はありません。今年は1月10日ごろから冬期休暇となっており、その期間の補習をオンラインツールを用いて行っている学校もあります。こうした休暇中のオンライン授業のプラットフォームを利用して、現在にいたるまでオンライン授業を継続しているところもあります。

南昌市のある学区では、ウェブブラウザ、Youku、WeChatの公式アカウント、スマホアプリなど、複数のサービスで同一の授業が受けられるようになっているそうです。

▲授業は動画で進行する(WeChatパブリックアカウント)

アリババの「钉钉(Ding Talk)」はなぜテンセントに勝てたのか

钉钉(Ding Talk)は今回の新型コロナウイルス流行期間に、外出自粛の中の授業展開を支えるべく、ライブ配信・動画配信の機能をリリースしました。

中国全土で、14万校、290万クラス、350万の教師がこれを利用し、授業を視聴した生徒は1.2億人を記録しました。ユーザーの多さも驚きですが、アリババのサービスでは、いかに安定して大容量のデータをやりとりすることができるのかという点も、注目に値するでしょう。

钉钉(Ding Talk)は、(1)送られてきたデータに保存期限がない、(2)メッセージの「既読」表示がある、(3)教師から送られてきたメッセージのみ表示できる、といった学校向けのUIを備えており、教育現場で選ばれるアプリになったようです。

 

「訪日ラボ」の連載第41回でも掲載しています。こちらもぜひご一読ください。

本日4月8日、武漢解除!新型コロナウイルスの災禍へも迅速に対応、中国「リモートワーク」「リモート授業」現場では钉钉(Ding Talk)に存在感

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