【イベントレポート】当社執行役員の山本が「WAOJE Global Venture Forum2018 in プノンペン」セッションに登壇いたしました
▲左から匠新グループ田中氏、株式会社エクサイジングジャパン川ノ上氏。右はじは「中国で一番有名な日本人ワンホン」山下智博氏をプロデュースする、Office339の鳥本氏。右から2番目が当社執行役員の山本。
世界で活躍する日本人起業家と、世界展開を加速したい日本企業が集まる大会「WAOJE Global Venture Forum2018 in プノンペン」が、去る2018年8月31日~9月1日、カンボジア・プノンペンのソカーホテルで開催されました。
当社の執行役員、山本達郎も登壇させていただきました。本年で通算10回目となる同イベントの様子や登壇内容の一部をレポートします。
公式サイト http://waoje.net/gvf2018/
■「日本人のグローバル化のためのプラットフォーム」WAOJEによるGlobal Venture Forumに海外に活躍する起業家が集う
WAOJEとはWorld Association of Overseas Japanese Entrepreneursの通称で、海外を拠点とする日本人起業家のネットワークです。2004年に香港で発祥した和僑会を母体に、昨年2017年、世界展開を目指す組織「WAOJE」が誕生しました。
WAOJEは日本人がグローバル化するためのプラットフォームとして、年間を通して活動しています。東アジア、アセアン、日本の3つの地域を中心として、20を超える活動拠点を有しており、現在は北米、南米、欧州、中東にも積極的に展開を始めています。
WAOJE Global Venture ForumはWAOJEが主催する一般参加が可能な年間最大のイベントです。昨年はバンコクで開催されました。
海外で活躍する日本人起業家を中心に、世界中から100名のスピーカーが集まりました。一般参加では、日本から約700名、カンボジアから約200名が会場に足を運んでいます。
今回はWAOJEブランドでの第2回目の開催ですが、同時に、通算10回目となる記念すべき大会となりました。世界中の日本人起業家が繋がり、その成長を確かめ合う一幕も見られました。また本年は人工知能など最新技術によるイノベーションについても、最先端起業家によるディスカッションが行われています。
■複数のセッションを同時並行で行う2日間、確かな実力の起業家たちが集結
大会には総合司会に「あさイチ」でおなじみの有働アナウンサーを迎え、開催前日のレセプションには元陸上競技選手である為末大氏をモデレータにアスリート対談が行われました。
大会の2日間は、1時間15分~1時間40分を1コマとして、4~5つのセッションが同時並行で進行します。アジアでの起業・事業拡大について、世界での人材獲得について、また英語圏先進国への進出の課題、中南米・カナダでの起業など、多くの地域と領域を対象にテーマが設定されています。
それぞれのセッションでは各分野の先端を行く起業家がその知見をシェアしました。C Channel株式会社代表取締役社長の森川氏やラクスル株式会社代表取締役社長CEOの松本氏、アライドアーキテクツ株式会社代表取締役社長中村氏、ネットイヤーグループ株式会社代表取締役社長 兼 CEO石黒氏など、錚々たる顔ぶれが登壇者に並びます。
■北京、上海、深セン、それぞれの「中国」から見えてくるトレンドを解説、ライブコマースはインバウンド応用への実例も
当社の山本は、初日の最後の枠(16:50~18:05)のディスカッションに登壇いたしました。
office339CEOの鳥本健太氏と株式会社エクサイジングジャパン / 翼彩創新科技(深圳)有限公司CEOの川ノ上和文氏と共に、匠新(ジャンシン)グループ創業者でありCEOの田中年一氏をモデレータに「もはやシリコンバレーだけでは時代遅れ!? ―中国発のイノベーション―」と題し、中国のイノベーション主要3都市の北京、上海、深センについてディスカッションを行いました。
セッションでは中国のSNS、EC、動画/KOLといったトピックスを中心に、最新の業界動向と実例を紹介し、中国の強みだけでなく日本の強み、また両国の違いのポイントを言語化しながら進行していきました。
ディスカッションの中で、山本からは主にECとライブ動画の人気からネットユーザーに「ライブコマース」が広がっている現状と、中国EC市場の概要をお伝えしました。
現在、中国国内では、「タオバオライブ」というライブコマースプラットフォームがあり、ナンバーワンKOLと言われるViyaさんが5時間のライブで7000万元(約11億円)の売り上げ記録を打ち立てていますが、こういった手法のインバウンドへの応用についてご紹介しました。
▲インバウンド領域にも応用可能なライブ動画の活用方法についても紹介
加えてEC業界の最新動向として、4~6級都市を中心にユーザーを拡大しつつある注目の「拼多多Pinduoduo」を取り上げ、同サービスがこれまでの大手プラットフォームとの差別化に成功した理由について分析しました。「偽物が多い」と言われる同サービスですが、「偽物でも構わない」部類の商品需要を取り込むことでこれまでになかった市場開拓を成し遂げています。
また上海を拠点に活動される鳥本健太氏からは、自身がプロデュースするワンホン、山下智博氏やVtuberの「DD」を紹介いただきました。中国において、インフルエンサーやクリエイターがファンを獲得する過程には、「動画」「ライブ」「SNS」「EC」「リアルイベント」…とコンテンツごとに特化したプラットフォームが存在することを詳しく解説されました。
また現在何かと話題の深センで2017年に創業された川ノ上和文氏からは、ドローンの可能性について、そして中国貴州省のビッグデータ試験区としての役割や自動運転、遠隔医療の開発についてお話しいただきました。ドローンについては映像撮影、物流や農業、調査といった現在の活用方法から、中国と日本の現状と今後の工程について網羅的にまとめてらっしゃり、業界の最新動向にキャッチアップできる情報が濃縮されたセクションとなりました。
中国に限らず、東南アジア、米国での起業家や、デジタルマーケティングなど様々なテーマで講演・ディスカッションが行われるイベントではありましたが、参加されている起業家の方からは、中国の経済発展や、デジタル技術への注目が高まっていることが感じられました。
消費スタイルの変化による越境EC市場の広がりや、2020年に4000万人、2030年に6000万人という政府目標のもと、今後ますます日本と中国との距離が縮まっていくことが予測されます。弊社は今後も、日中間の情報格差を埋めることで両者のコミュニケーションを円滑化し、ひいてはインバウンド旅行客が最高の日本体験を実感できる施策の提供に努めてまいります。
また引き続き当ブログを通じて、中国のインターネット最新情報をシェアしてまいります。個別のご相談は、ぜひこちら(別ウィンドウで開きます)よりお声がけください。