訪日ラボの弊社連載第33回が公開されました!中国ショートムービー×旅行コンテンツ|Douyinで最新の「日本旅行」イメージを探る
インバウンドニュースサイト「訪日ラボ」でのクロスシー連載第33回目が公開されました。
今回は 「ショートムービー」アプリのDouyin(ドウイン/抖音)を活用した旅行客誘致のプロモーション事例と、アプリに投稿されている日本旅行に関するコンテンツを紹介しました。こうした投稿からは、中国人にとっての「日本旅行」のイメージが見えてきます。
中国ではもはや知らない人のいないDouyin(ドウイン/抖音)は、15秒の動画を撮影・編集・アップロードできるスマートフォンアプリです。 運営するバイトダンス社によれば、昨年12月時点の中国国内でのDAU(デイリーアクティブユーザー)は2.5億、MAU(マンスリーアクティブユーザー)は5億人です。
同じく中国では誰もが知るECサービスの「タオバオ」がDAU1.2億人、登録ユーザー約5億人のため、Douyinはこうした国民的サービスと肩を並べるほどになっています。
Douyin(ドウイン/抖音)は、旅行客誘致のためのコンテンツ制作を積極的に推し進めています。
昨年は、西安市、重慶市、南京市等と協力し、旅行客誘致のためのプロモーションを実施しています。その結果、西安市では連休期間の旅行収入が139%増となりました。
実際にどのようなコンテンツが受けているのかを見てみると、西安市の「ドウイン映え」アイテムの一つは「毛笔酥」です。筆のような形のお菓子で、これを用いて筆を食べているかのようなショートムービーが撮影、投稿されています。
▲Douyin(ドウイン)に投稿された西安の「毛笔酥」を使ったショートムービー
https://www.sohu.com/a/234901891_100133811 より引用
重慶市、南京市、また他の中国国内の各都市でも、こうした「ドウイン映え」するコンテンツが観光客の集客に一役買っています。
中国人は、海外旅行に行く場合でも、同様にドウインの中から行先の情報を集めたり、その情報を元に行先を検討していると考えられます。日本企業や自治体などでDouyin(ドウイン)に公式アカウントを開設している組織は、現状多くありません。しかし、Douyin(ドウイン)の中には「日本旅行」に関連したハッシュタグが複数存在し、日本旅行についての情報には需要があることがうかがえます。
例えば 「旅先として(日本の)どの地域に行くべきか」「何を買うべきで何を買うべきでないか」「どんなマナーがあるか」「100元(約1,650円)でどのくらいの食べ物が買えるか」といったコンテンツが見つかります。
こうした情報は、旅行前に何を準備するかや、滞在中にどう過ごすかを決めたり、異文化の中でふさわしい振る舞いをするために参考にしたりできる、実用性の高い情報です。
その一方で 、西安の「筆お菓子」のような「ここに行ってこれを見たい・撮りたい」と思わせるような「ドウイン映え」のコンテンツは、日本旅行関連では多くありません。
中国国内の事例をヒントに、Douyin(ドウイン)を利用した効果的なプロモーションを打ち出すことができれば、日本各地への今後の訪日中国人の集客にさらに勢いをつけることができると考えられます。
日本企業であっても、ドウインへの公式アカウント開設はすでに事例が出てきており、当社も関連したサービスを提供しています。こうした中国国内で流行するサービスでも、訪日中国人をターゲットとした市場でもまだ活用が進んでいないことも多く、中国向けのマーケティング施策の差別化にかなり有効と言えるでしょう。
連載第33回はこちらからご覧いただけます。本文もぜひご一読ください。
中国ショートムービー×旅行コンテンツ|Douyinで最新の「日本旅行」イメージを探る
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