訪日ラボの弊社連載第9回が公開されました! 【事例紹介】MafengwoもCtripも中国の旅行記は大ボリューム&具体的、インバウンド集客への応用も
インバウンドニュースサイト「訪日ラボ」でのクロスシー連載第9回目が公開されました。
今回は、先の回でとりあげた中国人FIT層が旅マエの情報収集で利用するウェブサイト、オンラインサービスでの一般的な投稿内容やそのボリュームといった詳細と、インフルエンサーを起用したインバウンド集客への応用事例について紹介しました。
ウェブサイトで公開されている旅行体験記は中国語で「游記」と呼ばれます。旅行記のうち、特に滞在先での「効率の良いまわり方」や「お薦めのスポット」等、情報整理に焦点を絞ったコンテンツは「攻略」というカテゴリになります。
中国で今主流の旅行関連のサイトといえばMafengwo(马蜂窝)、Qyer(穷游)、Ctrip、Tuniuなどですが、これらのサービスにはすべてユーザー投稿の「游記」が存在します。実際の旅行記は写真とテキストで編集されたものが多く、内容はかなり充実しており、PCのブラウザで閲覧していても読了まで何度もスクロールが必要なほど。基本的にコンテンツは章立てされており、閲覧はそれぞれの章の文頭から開始することもできます。ほとんどの旅行記には10超の章が存在します。
そして注目すべきはコンテンツの下部にあるコメント欄でしょう。中国の他のSNS同様、活発に書き込みと回答が行われています。たとえば日本旅行に関してなら「日本の列車では食事は禁止されていますか?」といった質問には「在来線と路線バスは基本的に飲食できないですが、新幹線や特急ではOK、お弁当も売りに来ますよ」という回答がついていたり、「隈研吾がデザインしたスターバックス太宰府天満宮表参道店は混んでいた?」「いやあ、もうひっきりなしに人が来店してくる人気ぶりだけど、ともかくコーヒーが買えればそれでいいんじゃない?笑」といったやりとりが見られたりします。ここでの情報をもとに滞在中の過ごし方を検討している様子がうかがえます。
当然、この「旅行記」分野で影響力を持つインフルエンサーも存在します。パワーブロガーはじめインフルエンサーを中国語では「達人」と呼びますが、「旅行達人」の場合は複数の旅行系サイト、媒体にコンテンツを公開するのが一般的です。日本の商業施設が招へいしたある旅行達人の「旅行記」コンテンツは、Mafengwo(马蜂窝)だけで4万PV、累積では10万PVを超える結果となりました。
この旅行記は中国語で約1.5万文字(日本語に翻訳すると倍の3万文字以上のコンテンツ量)、写真は300枚以上が収められた大作で、お薦めスポットだけでなく、旅行者が旅行計画中や滞在中に参照できるような基礎情報もまとめられています。
そのため、こういった旅行記はサイト内の検索機能を通じて閲覧されるだけでなく、「土地名×目的」を調べたユーザーが検索エンジン経由でチェックするパターンも多いのです。結果として旅行記は、PVに着眼するとライブ中継のような何百万PVという派手な数字は出てこないものの、閲覧者の実際のアクションへの転換率が高いという特徴があります。
先とは別の事例では、ある日本関連の旅行記コンテンツがBaiduの検索順位で上位を獲得しています。この記事が紹介する商業施設では、記事の公開後からじょじょに中国人の来客が増えており、検索上位となっているコンテンツの影響力がうかがえます。内容にオリジナリティがありなおかつ旅行者の役に立つ情報を兼ね備えた「游記」「旅行攻略」の作成と公開は今、訪日中国人(特にFIT層)への有効な訴求方法の一つと言えるでしょう。
連載第9回はこちらからご覧いただけます。本文もぜひご一読ください。
訪日中国人FIT層へリーチ!中国の旅行記サイト「Mafengwo」や「Ctrip」のユーザーのカキコミは大ボリューム&具体的で 旅マエ中国人に超お役立ち!インバウンド集客への応用事例もあり
次回訪日ラボ連載は6月11日(月)に更新予定です。どうぞご期待ください。