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日本情報駅、Weiboのトップページ

これからの中国SNS・インターネット空間を盛り上げるMCN、その強みとは【J-GUIDE Marketingヤン・ロン氏インタビュー】

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日本同様、中国でもSNSがユーザーの行動に与える影響力が大きくなっています。中国の主要SNSであるWeiboでも、中国に向けて「日本情報」を発信する有力なアカウントがあります。そして、SNSがユーザーを拡大するにつれ、こういったインターネット上での発言力、影響力の大きいいわゆるインフルエンサー、KOLと呼ばれるクリエイターを束ねるMCN(マルチチャンネルネットワーク)の存在感も大きくなっています。

本編ではMCNの規模の広がりと、MCNがインフルエンサーやKOLに対してなぜ有益な存在であると言えるのかについて解説していきます。

※MCN(マルチチャンネルネットワーク)とは…SNSや動画配信プラットフォームにおいてコンテンツを投稿するユーザーに対し、コンテンツ制作や配信、著作権の管理をサポートする組織を意味します。

 

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■中国SNSの老舗Weiboの拡散力はまだまだ強大、MCNは「新たな動画チャンネル」開拓にも余念がない

中国出身のヤン・ロン氏は、2011年頃よりWeiboを利用し日本情報の発信を行ってきました。「日本情報駅」と名付けられたこのアカウントは2018年10月末現在、53万超ものフォロワーを有しています。

日本情報駅、Weiboのトップページ

▲日本情報駅、Weiboのトップページより

こういった「アカウントの成長」を自ら経験してきたヤン・ロン氏は、現在J-GUIDE Marketingの統括マネージャーとして自社の3アカウントの更新と、Weiboで「日本」に関する情報発信をする10件のアカウントをメンバーとするマルチチャンネルネットワーク(MCN)の運営を手掛けます。今年8月時点では同社が管轄するアカウントは7件でしたが、同月の総PV数は2億超、動画の総合再生回数は2000万回を超えました。

このような大きな数字が出るのは、アカウントの人気はさることながら、Weiboの特徴でもあります。Weiboはユーザーの多さ、幅広い情報に対するユーザーの感度の高さが特徴です。有益な情報、面白いと感じられた情報の拡散が一気に起こるため、ユーザーの琴線に触れるコンテンツを継続的に発信することができれば、アカウントがインフルエンサーとしての価値を高めるスピードも加速します。

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現在もヤン・ロン氏自身が「駅長」を務めるこの「日本情報駅」からのコンテンツ配信サービスは、クロスシーが独占的に提供しています。

 

日本でトップクラスの中国向けMCNの一つであるJ-GUIDE Marketingでは現在、流行のコンテンツ形式である「動画」チャンネルの育成にも力を入れています。具体的には「bilibili」や「iQIYI」(百度傘下の動画配信サービス)といったプラットフォームへのチャンネル開設、コンテンツ配信を進めています。

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中国の動画配信、今bilibiliに注力すべき理由~動画配信プラットフォーム概観から、消費意欲の高い「Z世代」の特徴まで~

 

前回のブログでも紹介しましたが、中国では有力なSNSアカウントは複数のプラットフォームにまたがってコンテンツを展開します。これを「IPのマルチ展開」と言います。本編では、複数のサービス上で活動するアカウントを意味して「IP」という単語を使用します。

 

■今、そしてこれから中国でMCNが盛り上がる理由 ~MCNは2,000社超、所属メンバーは1社平均20件~

現在、Weiboで確認できるMCNは、2,000社を超えています。この2,000社に所属するアカウントの合計は4万6,000件であり、MCN1社平均で20件ということになります。

前回のクロスシー公式ブログで取り上げたpapitubeが100IPの所属を目指し、現在すでに約60のIPをメンバーとしているという点にも、papitubeの存在感が現れています。またこの2,000のMCNですが、このうち実際にインターネット空間で影響力を発揮しているのは数社程度といえるでしょう。

中国のインターネット空間では、MCNの活動を後押しするような動きも顕著です。例えばWieboでは、MCNの一員として活動するアカウントに対し、以下のようなサポートを提供しています。

  1. その分野に関心の高いユーザーをターゲットに「おすすめのアカウント」として表示、ユーザーがチェックを外さなければ自動的にフォローされる
  2. 長文の投稿の後半部分を、フォロワー限定で公開することができる(フォロワー20万以下のアカウント限定)
  3. そのMCNが所属するカテゴリにおいて、Weiboが開設する公式アカウント(海外関連であればアカウント『微博海外』)が存在し、そのページで動画や投稿をシェアしてもらえる

 

こういったメリットが存在するものの、ヤン氏は「MCNのメンバーになることは、IPの成長に必ずしも必要ではない」との見方を示します。MCNはIPを「管理」するための組織ではなく、あくまでも「サポート」するための存在です。IPがMCNを利用することはできますが、IP自身が経験を積み重ねることで初めて成長することができます。IPが自身の成長のためにどのようにMCNを活用できるかが重要となります。

MCNはIPに対し人脈や技術を共有し、IPはMCNに対し広告プラットフォームとしての価値を提供します。これによりコンテンツ制作者側も適正な金銭的対価を手に入れることができ、手にした対価はコンテンツを制作するための資金とすることができます。こうしてより有益な情報や上質な楽しみがユーザーに届けられるようになるのです。

このようにインターネット空間が盛り上がることはWeiboを運営するsina社にとっても当然メリットです。そのため、上述したような積極的なサポート体制がとられているのです。Weiboはリアルの場で年に一度MCNの表彰を行うなど、インターネット空間におけるサービスの発展に余念がありません。

  •  WeiboでMCNとして登録する手続きは? そのメリットとは?

上記のようなWeiboにおけるMCNメンバーへのサポートを利用するためには、まずWeiboの運営社に認証された「Weibo認証アカウント」によりMCNとしての申請を行います。このMCNメンバーとして、同一カテゴリのアカウントが3件以上所属していると認められると、そのカテゴリのMCNアカウントが付与されます。先に紹介したMCNメンバーに対するサポートだけでなく、WeiboはMCNそのものに対して、所属アカウントの件数に応じてWeiboのフィード広告出稿のためのポイントを与えたり、Weiboの相談員を配置するといった取組をしています。

■まとめ ~成長中カテゴリの「ダンス」「旅行」「育児用品」「健康医療」、コンテンツの差別化にもMCNが貢献~

Weibo上には今60前後のカテゴリが存在し、それぞれの分野で異なるMCNが頭角を現しています。今年の人気カテゴリは「お笑い」「グルメ」「音楽」「フィットネス」「メイク」の5つですが、その裏で着実にファンを伸ばしているのが「ダンス」「旅行」「育児用品」「健康医療」の分野です。

WeiboのUXや出稿可能な広告の形式は、他のインターネットサービス同様日々アップデートされています。また、中国では独自のインターネットサービスが普及している現状がありますが、10月にはインスタグラムでの流行を取り入れまた発展させた「fallingstarschalleng」現象の広がりも見られ、ソフト面でも進化を続けていることがうかがえます。

このように、今後も個人の表現空間そして情報発信の場として、また公的機関の情報発信の場として、ますます多くの中国人インターネットユーザーがWeibo始めとしたSNSを利用していくと考えられます。こうしたインターネット空間において、差別化の重要なポイントとなるのがコンテンツの質です。前段で見てきたように、MCNがクリエイターに果たす貢献は小さくありません。今後はインフルエンサーがどのMCNのメンバーであるかという点も、彼らを評価する一つの指標として機能してくるでしょう。

 

ヤンロンさんバストアップ

(取材協力:KADOKAWA子会社J-GUIDE Marketing 統括マネージャー ヤン・ロン氏

J-GUIDE Marketing 公式ウェブサイト

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